むくみに効果的とされるリンパマッサージ。
でも、正しい方法で行わなければ、かえって逆効果になってしまうこともあります。
そこで今回は、効果的なリンパマッサージのやり方・方法を解説。
今まで自己流のマッサージを行っていたという人は、ぜひ参考にしてみてください♪
そもそもリンパとは?
リンパとは「リンパ液」「リンパ管」「リンパ節」から構成される、血管と同じように全身に張り巡らされているネットワークのこと。
毛細血管から染み出てきた組織液を「リンパ液」。
リンパ液の通り道を「リンパ管」。
そして、全身からリンパ液を回収して静脈に戻す働きがあるのが「リンパ節」です。
このリンパの働きには、主に下記のようなものがあります。
老廃物や疲労物質の排出
血液は栄養や酸素を全身に送る役割を果たしていますが、反対にリンパは、体内で不要になった老廃物や毒素を回収する働きを担っています。
回収された老廃物や毒素は、リンパ節でろ過し、血管へと送られ、腎臓を通って尿となして排出されます。
免疫を高め健康を維持
リンパ節では、上で説明した老廃物や疲労物質のほかに細菌などもろ過し、全身に細菌が行き渡らないようにしています。
またリンパの主な細胞成分・リンパ球は、一度闘ったウイルスや細菌の性質を記憶し、同じウイルスなどが侵入してきた場合、それに対抗できる抗体を作り、素早く退治することで健康を守っています。
むくみのメカニズム
むくみとは、医学的には「細胞と細胞の間に、様々な原因により間質液と呼ばれる水分が過剰に溜まった状態」のことを指します。
人の身体の水分は体重の60%を占めると言われますが、その割合は、2/3が細胞内(細胞内液)に、1/3が細胞の外に(細胞外液)存在しています。
そして、細胞外液の80%は細胞と細胞の間に存在する水分「間質液」と呼ばれ、この間質液の量は、全体重の約15%を維持するようなメカニズムが常に働いています。
間質液には、動脈の毛細血管から染みだした酸素や栄養素を細胞に届ける役割や、細胞の代謝によってできる炭酸ガスや老廃物を、静脈の毛細血管やリンパ管へ戻す役割があります。
そして、血管から染み出る水分量と、血管に戻る水分量は常に同じ量になるようなメカニズムが働いています。
これがなんらかの原因によってバランスが崩れ、血管から染み出る水分量が多すぎたり、血管に戻す量が少なすぎたりすると、過剰な水分が皮下に溜まってしまい、「むくみ」になってしまいます。
むくみの原因
では、一体何がむくみにつながってしまうのか…?
むくみには、大きく分けて生理的なむくみと、心疾患や肝硬変などの病気が原因のもの2つがあります。
後者には、心疾患・腎疾患・内分泌性疾患・ホルモンバランスの乱れ・肝硬変などが原因として考えられ、むくみの症状がひどく感じられる、長引くといった特徴があるため、このような場合は一度医療機関を受診した方がよいでしょう。
一方、生理的なむくみは以下のような原因が考えられます。
長時間のデスクワークや立ち仕事
長時間の立ち仕事やデスクワークでは、常に足が身体の下部にあるため、重力の影響で足の静脈に血液が溜まり、静脈圧が上昇します。
すると、血管内から皮下組織に水分が押し出され、この余分な水分がむくみとなってあらわれてしまいます。
足の筋ポンプ作用が働いていない
長時間同じ姿勢でいると、足の筋肉が使われない時間も長く、血液を心臓に戻す「筋ポンプ作用」が働かないために、足に血液が溜まりむくみがひどくなってしまいます。
ほとんどの場合は、就寝中に下肢にたまった血液が全身に戻り、翌朝にはむくみが取れますが、乱れた食生活や運動不足などでむくみが慢性化している場合は、夜寝てもすっきり解消しない場合もあります。
塩分の摂りすぎ
ナトリウム(塩分)は水分を多く取り込む性質があり、塩分を摂りすぎてしまうと、血液が増え、毛管内の水分が増えすぎてしまいます。
その結果、血管が押し広げられて血圧が上がり、毛細血管から水分が染みだしてむくみが生じてしまいます。
血行不良
血流は、冷えやストレス、筋肉の疲れなどによって悪くなり、その結果としてむくみが起きてしまうと言われています。
運動不足
血流の良さの要となるのが、血液を心臓へ戻す足の筋ポンプ作用。
でも、運動不足の場合筋肉量が低く、スムーズに血液を心臓へ戻すことが難しくなり、むくみやすくなります。
加齢
女性は、生理の時に女性ホルモンの影響で血管が広がり、尿の量が一時的に減ります。
これは、身体に水分を溜め込もうとするためで、結果的にむくみやすくなります。
また女性は男性より筋肉量が少ないため、血液を心臓に戻すための筋ポンプ作用が弱く、むくみやすいと言われています。
リンパマッサージの効果
むくみにはリンパマッサージが効果的とよく言われますが、実際リンパマッサージには、どのような効果が得られるのでしょうか。
老廃物が排出される
リンパは体内の老廃物や毒素を回収し、体外に排出させる役割があります。
しかし、リンパの流れが滞ると老廃物をうまく排出できなくなり、むくみの原因に。
マッサージでリンパの流れを促進すれば、老廃物がスムーズに体外に排出され、むくみも解消します。
疲れが取れる
リンパマッサージは、筋肉に適度な刺激を与えます。
適度な刺激は筋肉をリラックスさせ、疲労回復効果のある物質も作りだされるので、疲れがスッキリするでしょう。
また、マッサージの優しい刺激で血行が促進されると、細胞が活性化して代謝が上がります。
代謝が上がれば疲労回復物質が全身に行き渡り、疲れを癒やしてくれます。
免疫力を高める
リンパマッサージはリンパの流れを良くしますが、リンパには免疫力を高める働きもあるため、ウイルスや雑菌に強い体を作ることも可能です。
セルライトの除去
セルライトとは、足についた脂肪や老廃物が結合し、ボコボコとしたもののこと。
これはそのままにしておく痩せづらくなると言われています。
リンパマッサージをすることで老廃物が排出されるため、セルライトなどの除去も期待できます。
リンパの場所
リンパ節は、主に身体の鎖骨・わきの下・鼠径部・お腹・耳・肘・膝になどにあります。
大きさは豆ほどの0.2~3cmの大きさで、一つの場所に2~10数個集まり、全身で800個程度あると言われています。
ここでは、代表的なリンパ節をいくつかピックアップしてみましょう。
頸部リンパ節(首の付け根部分)
首のリンパ節は、首の付け根、耳の周囲、首の側方、顔・顎の下などに位置しています。
首にはおよそ300のリンパ節が集まっていて、リンパの流れが悪いと肩こりや頭痛、自律神経の乱れなどが生じます。
鎖骨リンパ節
鎖骨のくぼんでいる部分に位置しているリンパ節です。
体中のほとんどのリンパは左鎖骨の下の静脈に流れて排出されるので、鎖骨のリンパ節は最後の出口。
ここが滞っていると老廃物が流れにくいので、リンパマッサージを行う際は、必ず最初に鎖骨リンパ節をほぐして流れを良くするようにしましょう。
腋下リンパ節(脇の下の部分)
腕の付け根の凹んでいる部分にあるリンパ節。
脇の背中側や胸側、下側は、リンパが詰まっていると、痛く感じられ、この流れが滞ると、二の腕のたるみや肩こり、手の指がむくみにつながります。
腹部リンパ節
おへそ周りや下腹部の辺りに位置しているリンパ節。
腹部のリンパの流れが滞ると、子宮や腸の働きが鈍り、便秘や生理不順、子宮・卵巣の病気などを引き起こすと言われています。
鼠径(そけい)リンパ節(脚の付根部分)
足の付け根、下着のラインに当たる部分に位置するリンパ節で、多くのリンパが集まっている場所。
滞ると、内臓機能の低下や生理痛、下半身のむくみにつながります。
膝の裏にある膝下リンパ節
膝の裏の特にくぼんでいる部分に位置するリンパ節。
足に流れているリンパの中継部分で、ここが詰まっていると、足のむくみや冷えを引き起こしてします。
リンパマッサージの基本
なでるようにやさしく
リンパはとてもデリケートなので、そっとなでるようにやさしいタッチで行うことが大切。
手の重みでさすったり、押したりする程度で十分です。強すぎるとかえってむくみや内出血などの原因になるので注意しましょう。
最初に鎖骨からマッサージする
鎖骨のリンパは、体内を流れるリンパが心臓に戻る前に最後に集まる、老廃物の出口のような場所。
そのため、部位ごとのリンパマッサージをおこなう際も、最初に鎖骨の流れを良くしておくことで、リンパマッサージの効果が上がります。
マッサージをする際は、鎖骨→首→胸→肘の裏→指先→お腹→膝上→足首→つま先の順番で行うとよいでしょう。
リンパの流れに逆らわない
リンパマッサージをする際は、全身にある各リンパ節に向かってリンパを流すことが重要。
そのため、リンパ液の流れに逆らわずマッサージしましょう。
足のむくみに効果的なリンパマッサージのやり方
足のリンパマッサージは、下から上に向かって行うのが基本。
足の場合、まずは足裏からマッサージをしていくのがポイントです。
ステップ1:足の裏
- 足裏にマッサージクリームやオイルを塗る
- 足首から下を両手で持ち、両方の親指で指先からかかとへ、やさしく押しながらマッサージする
※これを10~20秒ほど行います
ステップ2:足指と足の甲
- 足の甲と足指にクリームやオイルを塗る
- 足指の付け根から足首に向かって、親指で軽く押しながらマッサージする
- 足指は1本ずつ指を揉むようにして、付け根から指先に向かってマッサージする
※足指と足の甲、それぞれ20秒ほど行いましょう
ステップ3:足首とアキレス腱周り
- 足首を、手を使わずに軽くまわす
- くるぶし周りを親指の腹を使ってくるくると円を描くようにマッサージする。この際、時計回り・反時計回りの両方を行います(内側・外側両方)
- アキレス腱部分を親指と人差し指で挟み、下から上へマッサージする
※アキレス腱部分は、力を入れると痛みが出るので、力を加減します。回数は各10回程度行います。
ステップ4:ふくらはぎ
- ふくらはぎにクリームやオイルを塗る
- 手のひら全体で足を包み、すねの骨に沿って下から上へ持ち上げるようにマッサージする
- 手で膝を覆い、円を描くようにマッサージする
- 膝の裏の凹みに、親指以外の4本の指を入れ、押しながらマッサージする
ステップ5:太ももから鼠径部
- 太ももにもクリームやオイルを塗る
- 太ももの内側と外側に手を当て、両手で挟んで圧迫する
- 圧迫したまま足の付け根まで手を滑らせる
- 太もも前と裏も同じように圧迫し、付け根に向かって手を滑らせる
- 鼠径部に手のひらを当て、円を描くようにして揉みほぐし、その後軽く押して圧迫する
まとめ
今回は、むくみに効果的なリンパマッサージの正しいやり方、方法をご紹介してきました。
以外に、思っていた以上に簡単と感じたのではないでしょうか?
リンパマッサージは、毎日継続して行うことでより効果が出やすくなるので、お風呂上りなど時間を決めて毎日の習慣にしてみてください!
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