着圧スパッツ(レギンス)をただ履くだけでは、残念ながらむくみを解消できません。
履き方によっては、疲労の原因になることもあるそう。
間違った履き方をしていると、
- 血行障害
- 神経障害
などを起こす可能性があると、国民生活センターでは注意喚起を行っています。
引用元:独立行政法人国民生活センター
とくに元から血行障害がある人や、閉塞性動脈硬化症やバージャー病の患者さんは着用を止められているそうです。
痛みなどの異常を認識できない、糖尿病患者の使用も注意表示されています。
また肌の弱い方は着圧スパッツ(レギンス)を履いただけで、かゆみやアレルギーを起こしてしまう人もいるようです。
着圧ソックスでアレルギーやかゆみを起こした主な3つの事例
着圧スパッツ(レギンス)の着用でかゆみやアレルギーが起き、国民生活センターに問い合わせがあった事例があります。
実際に国民生活センターに問い合わせがあった事例を、3つにまとめてみました。
テレビで紹介されていた、身に付けるだけでやせる商品を着用したところ、ウエスト部分とそけい部が赤く腫れて黒ずみ、痛みとかゆみを伴った。皮膚科を受診したところ、締め付けているか、アレルギーによるものと診断された。
「やせる、筋肉が強くなる」という商品を購入し、1 日履いてみたが、きつくて脚がつったり吐き気がしてきたので着用を止めた。
商品を履いて一日中草むしりをしたところ、腓骨神経麻痺(ひこつしんけいまひ)となった。症状が出た翌日から1カ月通院し、注射や低周波治療を受けたが、半年経っても足首に力が入らない。
着圧スパッツ(レギンス)でかゆみやアレルギーが起こる原因
国民生活センターに問い合わせのあった事例を見ると、着圧スパッツ(レギンス)で体調不良やアレルギーを起こす人は、締め付けが強すぎる着圧スパッツ(レギンス)を履いている場合が多いようです。
効果をしっかり実感するために
- とにかく締め付けが強ければ強いほど良い
- 強く締め付けたいので本来のサイズより小さいサイズを買う
このように考える方も多いですが、着圧スパッツ(レギンス)は締め付けが強ければいいというわけではありません。
締め付けが強すぎると、肌と着圧スパッツ(レギンス)の間に強い摩擦が生まれて、かゆみや赤みが起こりやすくなります。
着圧ソックスの危険な履き方3つ
- 就寝中の使用
- サイズが合わない
- 長時間の使用
上記3つは、着圧スパッツ(レギンス)の特に危険な履き方になります。
危険な履き方①就寝中の使用
寝るときに着圧スパッツ(レギンス)を履きたい場合は、就寝時に適した着圧を選ぶ必要があります。
締め付けが強すぎると、血行不良を起こして逆にむくみを悪化させてしまうほか、足がすっきりしないどころか全身の慢性的な疲労を招き兼ねません。
最悪の場合、
- 下肢静脈瘤
- 年中冷え性
になってしまう可能性もあるんです。
着圧スパッツ(レギンス)は、昼用や夜用に分かれていますよね。
横になっている時と立っている時で血流量は違うため、それぞれに合わせて着圧の強さを変えてあります。
自分が使いたい用途に合わせて、着圧スパッツ(レギンス)は使い分ける方が良さそうです。
危険な履き方②サイズが合わない
着圧スパッツ(レギンス)のサイズが合わないと、痛みを伴ったり最悪の場合うっ血を起こしてしまう場合があります。
とくに締め付ける場所がずれてしまうと、
- 黒ずみ
- かぶれやかゆみ
- 湿疹、赤み
など肌トラブルになってしまうケースもあるようです。
着圧スパッツ(レギンス)を選ぶ際は、事前に自分のヒップやウエストサイズを測っておくのがポイントです。
下の記事で、サイズの測り方や自分に合ったサイズの選び方を詳しく解説しています。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
危険な履き方③長時間の使用
着圧スパッツ(レギンス)の長時間の使用は、逆にむくみを助長してしまうリスクがあります。
そもそも着圧スパッツ(レギンス)は、滞った血液やリンパの流れを助けることで、むくみや疲労を軽くするもの。
長時間の着用に身体が慣れてしまうと、未着用では血流やリンパがの流れがスムーズに行われなくなる危険性もあるのです。
代謝が悪くなると、
- むくみや冷え
- 太りやすい体質
- 慢性的な疲労
- 血行不良によるアザ
- 肌ツヤが悪くなる
など、体のあらゆる箇所に悪影響が起きてしまう可能性もあります。
こうしたトラブルを避けるためにも、着圧スパッツ(レギンス)の長時間の着用は控えましょう。
着圧スパッツ(レギンス)の種類
着圧スパッツ(レギンス)を買う時「着圧」「サポート」「段階式着圧」などさまざまな表現があって、どれを選べばいいのか迷った経験はありませんか?
一見同じように感じる表現ですが、実はこれらは別物。
- 着圧
圧力が均等にかかるように設計され、着用部全体を引き締めるためのもの。 - サポート
着圧効果はなく、ラインをスッキリ見せるためのもの。 - 段階式着圧
足首に最も強く圧がかかり、次いでふくらはぎ、太ももが一番弱くなるように、段階的に圧力がかかるよう設計されたもの。
「mmHg」って何の数字?
着圧スパッツ(レギンス)のパッケージで「mmHg(ミリメートルエイチジー)」という単位を見かけることがあります。
これは圧力値を表す単位で、この数字が大きいほど圧力レベルも上がり、締め付けが強くなります。
圧力レベルは以下の通りです。
- 極弱圧…10-15mmHg
- 弱圧…15-20mmHg
- 中圧…20-30mmHg
- 強圧…30-40mmHg
着圧スパッツ(レギンス)でトラブル続出の訳
着圧スパッツ(レギンス)でのトラブルは、間違った圧力値を選んだ場合に起こりやすいと言えます。
着圧スパッツ(レギンス)は元々、下股静脈瘤や血栓の予防のために使用されていました。
しかしSNSや広告の影響で「むくみ防止」「足の疲労解消」などメリット面ばかりが広まり、軽い気持ちで使用する人が一気に増えました。
その結果、正しい知識がないまま強すぎる圧力値を選んだり長時間の着用を続けたりしたことが、トラブルの頻出に繋がってしまったようです。
とくに、血圧が下がる就寝時に30mmHg以上など圧力値が高すぎるものを使用すると、動脈閉塞などの血行障害を招くリスクがあります。
就寝時に使用したい場合は、20mmHg以下のものを選ぶようにしましょう。
その着圧スパッツ(レギンス)の履き方が危ない!まとめ
着圧スパッツ(レギンス)を使う上でまず大切なのは、自分に合うサイズを選ぶことです。
その上で「日中使うのか」「就寝時に使うのか」に合わせた圧力値を選ぶようにしましょう。
これらの条件が揃ってはじめて、着圧スパッツ(レギンス)でむくみ解消や美脚効果を実感できるようになります。
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